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2012.07.03

桐島、部活やめるってよ

原作者の朝井リョウさん、吉田大八監督、プロデューサーの枝見洋子さんの三人とも早稲田の卒業生っていうことで、大隈講堂での試写会&ティーチインが開かれました。無料&誰でも入れるという太っ腹な試写会。
原作は未読だけど、一応、卒業生だし、題名と予告とキャスト、特に神木隆之介くん、落合モトキくん、大後寿々花ちゃんにひかれて見たいなあと思ってたので、行ってまいりました。超ひさびさw。
おもしろかったです。青春映画なんだけど、切り口が独特で、ちょっと苦味がある感じ。でも後味は悪くない。爽やかっていうと語弊があるかもしれないけど、あえて爽やかな青春映画って言いたいかな。

原作的には特定の1人が主人公っていう感じじゃないと思うんだけど、映画は神木隆之介くんがメインなのかな。映画部に所属している「ヲタク」っぽい高校生であんまりカッコいい役ではないです。神木隆之介くんだから、かわいいっちゃかわいいけど、ちゃんとカッコよくなく演じてます。さすがです。
大後寿々花ちゃんは、吹奏楽部。やっぱちょっと地味な役。神木くんと大後寿々花ちゃんというと「あいくるしい」ですよねー。二人とももう高校生の役なのかー、なんてしみじみしてしまいました。

以下、ネタバレしてます。

お話は、とある高校の日常を描いてる。日常と言っても、ちょっとだけいつもと違う日常。その「いつもと違う」というのは、桐島が部活をやめたっていうこ と。桐島っていうのはバレー部のキャプテンで、人気者でカッコよくて美人の彼女がいてっていう、学校の「上の階層にいる生徒」。その桐島が部活をやめたっ ていう事実がいろんなところに波及して、桐島の友達だけじゃなく、桐島とは全く関係のない生徒にまで影響を与えてしまう。桐島が部活をやめたっていう数日 だけで、これだけの話を広げられるっていうのはちょっとすごいなって思った。
で、肝心の桐島は映像としては出てこない*1のよね。メインになる数人の生徒たちの会話の中だけに出てくる。だから、桐島という人物像は見る人の想像にまかされる。生徒たちの会話から、どういう人間なのかはわかるようになってるんだけど。で、おもしろいのは、桐島が部活をやめたっていうニュースが飛び交うのがとある金曜日なんだけど、映画の中ではその金曜日が何度も繰り返して描かれるのね。好むと好まざるにかかわらず桐島の影響を受けてしまうそれぞれの生徒の視点で。え、また金曜日?って言いたくなるくらい。吉田監督によると、見る側をイラっとさせるねらいだったそうなんだけど。視点を変えて、何度も同じシーンを描くことで、見る側にも緊迫感が生まれた気がします。ねらい通りなのかな。

あと、神木くんをはじめ、何人かは若くてもキャリアのある役者さんなんだけど、演技経験のない役者さんがけっこういて、そのせいなのか、ちょっとドキュメンタリーのような風味もあったんだよね。だから、ほんとにある高校の日常を覗き見しているような感覚にもなった。

そんな日常と非日常の中間みたいなあやふやな雰囲気で話は進みながらも、クライマックスの盛り上がりはびっくりするくらいカタルシスなんですよねw。これはぜひ映像で見てもらいたいので、あえて書きませんけど、ちょっとすごいよw。大隈講堂では爆笑&拍手の嵐でした、とだけ言っておこう。

見た人に自分の中学高校時代を思いおこさせるような、切なくてちょっと苦い青春映画です。
公開されたらまた見に行きたいです。原作も読みたくなってその日のうちに買いました。原作読んでから見たら、また違う印象なのかな。楽しみです。

*1 「キサラギ」の如月ミキちゃんのような感じ。ま、ミキちゃんは最後には登場したわけだけど。

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