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2010.12.12

Q10 #9

平太、また明日。

最終回は、「信じること」だった。目には見えないものを信じること、「永遠はある」って信じること、「また明日」があるのを信じること、そして、Q10はほんとにいたんだって信じること。

あの日、Q10のリセットボタンを言われるままに押してしまったあの日以来、
何をどこから考えればいいのか全くわからず、オレの中の何かが止まってしまった。
何だろう、この感じ。全てが遠くに感じる。
言葉の意味がよくわからない。人が人に見えない。風景は作り物みたいだ。
なんでしゃべらなきゃなんないんだろう。なんで食べなきゃなんないんだろう。
何も聞きたくない。何も見たくない。
自分は人間で、まだ生きていて、なのにQ10はもういなくて。
会いたい、会いたい、会いたい。
たとえ本物でなくてもいいから。もう一度だけでいいから。
遠くからでもいいから、会いたい。

人間の脳に残らない材質って、なんだ。ま、ほんとにそんなことができるのかっていう意味では、富士野月子(福田麻由子)が平太たちの記憶を消すっていうのも似たようなもんだから、方法はどうでもいいのかな。とにかく、Q10と富士野月子(福田麻由子)が、みんなの記憶から消えるっていうことが大事なわけで。

着地点としては、ほぼ予想通り。違うのは、平太がQ10のモデルは自分の将来の妻だっていうことをわかっていて本物の富士野月子(前田敦子)と出会うっていうところ。
1年後、平太やみんなの記憶の中にQ10がいなくなったころに富士野月子(前田敦子)に出会って、なんとなく懐かしい感じがして付き合うことになる、っていう風になるかと思ってたんだけど、そうじゃなかった。

平太は、将来の自分の奥さんだってわかってて富士野月子(前田敦子)と付き合うんだね。富士野月子(前田敦子)の中にQ10の面影を見ながら。富士野月子(前田敦子)と付き合うことが、平太的に、それがQ10だからなのか、将来の奥さんだからなのかはわかんないけど。きっと、どっちも、なんだろうな。
最初は、この子はQ10にそっくりだけど、Q10じゃないって思いながら、心の中に寂しい気持ちを隠して富士野月子(前田敦子)と付き合うんだろうけど、だんだんQ10の記憶は薄れていって、いつか本物の富士野月子(前田敦子)を愛するようになるってことなんだよね。
でも、未来の平太からの手紙を読むと、平太はQ10のことを忘れてしまっても、こころのどこかでQ10のことを忘れてなくて、それで、やっぱりほんとに愛してたのはQ10だったのかもって思えるよね。でも、平太がそう思えるのは、富士野月子(前田敦子)が、Q10の存在を信じたからなんだと思う。富士野月子(前田敦子)は、平太がこころの中でQ10を愛してるって気がついていても、それでもQ10はほんとうにいたんだって信じてるんだと思う。それって、平太の父ちゃんが言ったみたいに、母ちゃんに親切にしてくれた人を愛するっていうことと同じなのかな。

俺は昨日八十八歳になった。まだ死ねそうもない。
しかし妻の方はたぶんもうダメだ。その妻がしきりにキュートの話ばかりしたがる。
キュートというのは、たぶん俺のつくった想像の産物なのだ。
なのに俺は、何かを見る度に、キュートにも見せたかったと思うのだ。
初めての出張で見た月からの地球、新婚旅行で聞いた氷河の溶ける音。
子供達を連れて行った樹齢千年の木漏れ日。
余命少ない妻は、十八歳の俺に会いたがった。
その願いを叶えるために、タイムトラベル用のロボットを発注した。
顔は妻の昔のデータを元にした。
出来上がりを見せられた時、俺は驚いた。まさにキュートだった。
しかも型番まで同じの。
俺の青春の真ん中に確かにこのキュートがいたと確信した。
もうすぐ妻とはお別れだ。
でも俺がいると思ってる限り、妻の笑顔もまた、この世からなくならない。
いるかどうかわからなかったキュートが七十年思い続けて本当にいたように。
今、隣で妻がお茶を飲みながら言っている。「愛も勇気も平和も、この地球上にあると思えばきっとあるのよ」と。
十八歳の俺に言いたい。キュートを愛したように世界を愛せよ。
今は見えなくても、自分を信じろ。
いつか目の前にお前が信じたものがカタチを持って現れるその日まで。

「ずっと、人間体の富士野月子の中にあるQ10の面影を思って生きていくとしたら、平太も奥さんも辛いよね。」って思ってたけど、そっか、だんだん忘れていくのなら、平太にとってはそっちの方がいいんだろうな。
できれば、Q10との思い出をタイムカプセルにして鉄塔の下に埋めて、1年後くらいに掘り出すっていうのがあったらよかったなあ。平太が1年後の自分に手紙を書くとかなんかして、あれ、こんな手紙書いたっけって思いながら掘り出すと、Q10との思い出が出てくるっていう。

Q10が未来から送られてきた目的って、いちおう、富士野月子(前田敦子)が高校時代の平太に会いたがったから、なんだろうけど、ほんとのところは、過去の平太にQ10を会わせたかったからなんだね。Q10が高校生の平太と出会ったから、平太と奥さんは出会うわけだから。そして、Q10のことを忘れてしまった平太だけど、ほんとはQ10はいるんじゃないかって七十年間信じ続けて、やっと会えたQ10を過去の自分に会わせたかったんだ。そういう意味では、Q10っていう物語は、十八歳の時にほんのつかの間の時間いっしょに過ごしたQ10っていうロボットを七十年間思い続けた深井平太の物語、なんだね。

なんか、タイムトラベル物では、未来からの干渉が未来を変えるんじゃなくて、未来からの干渉も込みで未来があるっていう話もあるから、そういう意味では、Q10を過去に送るのは、あらかじめ決められたことであるっていう考え方もできるよね。

昔、読んだSFにそういう話があった。P.K.ディックの「時間飛行士へのささやかな贈物」。タイムトラベルが失敗して無限の時間ループに閉じ込められていることを知った時間飛行士が、ループを終わらせるためにタイムマシンに異物を持ちむんだけど、実はその異物も無限ループのコマの一つだったっていう。
Q10の「タイムトラベル」も、そうなんだと思う。平太と富士野月子(前田敦子)が生きている時間軸は、Q10が未来から現れることがあらかじめ決まっている世界なんだって。

平太はQ10のリセットボタンを押し、平太はQ10と永遠に別れることになったけど、でも、みんなが「とりあえず」幸せで終わったから、よかったな。やっぱ、先週があまりにダークだったから、最終回はみんな救われて終わった。ちょっと切ないけど。

で、リセットボタンを押す理由が「クリスマスだから」っていうの、ぞくってした。そう言った時の佐藤健くんの表情も込みで。

押すよ、リセットボタン
なんで?
クリスマスだから。

影山と河合恵美子は、相変わらずグズグズしてるけど、それでも「とりあえず」自分を信じて前に進もうって思えるようになった。影山は、自分はカナダに行ってほんとにいいのかって思ってるし、河合恵美子は影山に「カナダから帰ってくるの待ってるよー」っていえないし、ともだちの山本民子が学校休んでても何にも思わない。でも、とりあえず自分を信じようって思うことで、きっと二人ともポジティブになれたんだよね。こうなっちゃうと、きっとこの二人はうまくいくんだろうなって気がする。影山がカナダから帰ってきたら、二人は付き合うんだろうな、きっと。ま、よかったんじゃない?

藤丘のお父さんは、そんなに悪い人じゃなかった、柄本明なのに。
なんかさ、その辺のクリスマスツリーから中身が空っぽのプレゼントをとってきて弟の靴下の中に入れるとか、切なかったなあ。
藤丘は、何十万ものお金はあげられないけど、バイトして稼いだなけなしの2万円をお父さんに渡そうとして、お父さんは、1万円と弟の絵だけもっていくっていうの、よかった。弟のクリスマスのお願い、どんなカタチかわからないけど、きっといつかかなうよね。

中尾くんは、Q10にパワーをもらって、ロボットをつくろうって気持ちが強くなったんだよね。1年後、中尾くんは理系の大学に行ってて、自分がなんで急にロボットをつくろうって思ったか忘れちゃうんだろうけど、Q10にもらったパワーがなんとなく中尾くんの中に残ってて、それで涙を流すロボットをつくることになる、と。
そもそも、中尾くんがQ10を作ることになるわけだから、中尾くんがQ10に会ってQ10をほしいって考えることは、「あらかじめ決まっている」ことなんだと思う。
それにしても、あのQ10の変なパワー注入のポーズ、野ブタをプロデュースの「野ブタパワー、注入」っていうのを彷彿とさせますな。

そしてそして、久保くん!
久保くんが無事でよかった。そんで、山本民子と校門をいっしょに歩けそうで、よかった。
山本民子が落第するかどうかはわかんないけど、久保くんはまた元気で学校に行けるんだよね。
あのサンタさんが光るエピソード、よかったなあ。ほんとにかなう願いじゃないと光らないっていう、、、。

あたしの願い、叶うんだって。
あたしの願いはね、あたしが落第して、卒業できないこと。
それで、退院した久保くんと校門の坂道を二人してのぼっていくこと。
来年がダメなら、再来年でもいいです。
再来年がダメならその次の年でもいいです。
心の中でそう言ったら、光った。
他の願いはダメだったのに。

校門、歩けるんだよ、二人して。
その時はね、あたし、カツラなんてかぶんないんだ。
赤い髪のまま、みんなに見せびらかすように久保くんと歩くんだ。

平太と久保くんの病室のシーンが、最終回にもあってよかった。そんで、平太がさ、Q10の手を握るように、そっと優しく久保くんの手を握るところで、真剣に泣いた。
あと、「始まりそう、じゃなくて、始まんだよ」って言って、「世界」のガチャガチャ渡すところ、ね。久保くんの目にじんわり涙が浮かんだ時、もらい泣きした。

校門の坂のぼる。
それから、授業サボって屋上でねっころがる。
隣で誰かが鼻歌歌っててさ、
そんで青空見ながらこれから何か始まりそうな気持ちになったりしてさ。

始まりそう、じゃなくて、始まんだよ。

○あの日、教授がQ10に頼んだことって、リセットボタンを押されたふりをしてくれってことだったんだ。そんで隙を見て逃げて来いって、、、。

○中尾くんの部屋で、Q10の手を握ろうとする平太w。
  中尾くんの動揺っぷりがかわいかったですw

○Q10のことを報告に行こうとする平太。
 Q10を帰さないことが大変なことを引き起こすことについて、相談しようと思ったのかな。
 そんなことがあるまで、久保くんに会いに行こうと思わなかった平太がちょっと悲しい。
 でも、久保くんは、そんな平太のことをよくわかってて、それで山本民子に自分のことを平太には言うなって頼んだんだと思う。
 「もうここはお前の場所じゃない」から。

○影山が言った「毎日見てないとものすごく遠くへ行ったような気がする」っていうのは、
 たとえいなくてもいるって信じてればほんとにいるんだっていうのと対比させてるのかな。
 友達でも、クラスメイトでも、仲良くてもそうじゃなくても、しばらく出てこなかったら忘れられてしまう。悪気がなくても。
 でも、いるって信じてれば、たとえそれが想像の産物でも、ほんとうにいるんだ、って。

○教授が言った「来年はいっしょに住んでたりして」っていうのは、しげさんのところに
 下宿するってことだったのか。
 教授は、どっちかっていうと小川先生よりしげさんといっしょにいたいんじゃなかって思うけどねw。

○平太は、88歳になっても生きてるのね。
 しかも、まだ死ねそうにないって。。。
 深井家のみんなが、平太のことを「絶対治るってずっと信じてくれたから」なんだよね。

○願い事して人形が光ったら願いが叶うっていうの、いいなあ。
 木皿さん、小道具の使い方、うまいんだよなあ。

○平太に「母ちゃんのこと、愛してる?」って聞かれて、うろたえる父ちゃん、かわいかった。
 「え?言うの?ここで言うの?茶の間で?」
 茶の間で?ってw

つまり、母ちゃんを愛するってことは、母ちゃんが生んだお前たちを愛するってこと。
ということは、母ちゃんを生んだ母ちゃんと父ちゃんも愛するんだよ、俺は。
母ちゃんに親切にしてくれた人も愛するし、その親切な人に親切をしてくれる人も愛する。
母ちゃんに意地悪だった上司も回りまわって今の母ちゃんの人格を作ってると思えば
それはまた愛するべきなんだよ。
母ちゃんを成り立たせるもの全てを愛する、そういうことよ。

○平太、Q10のことをノートに書いて、耳が5個あるうさぎの絵とか、涙のカプセルとか、平太の心臓の音CDとか、そういうQ10との思い出のものを全部箱にしまったのかな。
いつか、自分がQ10のことを全部忘れてしまったときのために。
で、鉄塔のところで撮ったQ10の写真は、1年後にQ10だけ消えちゃってるんだね。

○深井家、いいなあ。
 てか、平太の父ちゃん、いいなあ。
 結局、「愛獣」ってなんだかよくわかんなかったけど。

○Q10が最後にクラスのみんなにサヨナラ言うとこ、よかったなあ。
 「また明日ね」って。
 そんで、エンドロールで、Q10の見た映像が出てくるんだよね。

○前回、しげさんのところに来たのは、富士野月子(福田麻由子)だったんだね。
  未来にQ10を連れて帰ろうとしたけど逃げられちゃったから探しに来た、と。
  だから、Q10がいないって聞いて、悲しそうな顔したんだ。

っていうか、結局Q10って、電王なんじゃん。いつ電ライナーが出てきても不思議はなかったんだよー。で、モモタロスは中尾なw。

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コメント

ドラマみながら沖野さんキュンキュンしてるだろなって
思いながらみてました。

もう・・・ほんとキュンキュン私もしっぱなし。
柄本サンだったけど 悪い人じゃなかったw

その親子のやりとり泣けたわぁ

たけるんってもともと萌えるっていうより
そうゾクゾクするって感じ、怖いよね・・なんか
うん、年齢かさねたらさらに凄みがます俳優さんになりそうで、きっと年取ったら好きになりそうだわ。
ゆーいちと、ずいぶん距離が出来たなあ~
ゆーいちは、今心配な状況だわ~

沖野さんと一緒にドラマみたいです。

投稿: くるみ | 2010.12.12 14:47

くるみさん

こんにちはー!
思いっきりキュンキュンしてましたよー。
あと、じわじわ涙が出る、みたいな。
いっしょにドラマ見て、キュンキュンしたいですね。

たけるくん、「恐ろしい子」っていう感じですよね。
末恐ろしいです。
優一くん、いまお休み中なんだよね?
D☆DATEがどんどん先に行っちゃってる感じがして、心配です。

投稿: 沖野 | 2010.12.12 21:59

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